What's the craic?

ネット上に日本語での情報が少ないアイルランドについて気の向くままに綴っていきます〜

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アイルランド屈指の秘境、キャロウタイジの断崖絶壁クリフウォーク

 

アイルランドの西海岸、メイヨー郡(Co.Mayo)北西部に位置するキャロウタイジ(英:Carrowteige 愛:Ceathrú Thaidhgで日帰りハイキングをしてきました。

 

モハーの断崖が有名みたいですが、彼のお母さんがメイヨー出身でメイヨーを心の故郷としている彼はキャロウタイジの方が観光客も少なくて非日常が味わえると大のお気に入りスポット。

メイヨー滞在中は雨が降らない日は無かったのですが、この日だけは奇跡的に終日お天気に恵まれ壮大な景色に感動しっぱなしでした。

 

一日のうちに四季があるといわれるくらい天気の振り幅がエゲツないアイルランドの中でも、特に西海岸の天候は荒れること有名。

訪れた12月は1年のうちで最も雨量が多く、平均降水確率は58%。雨が降らない日はありません。

彼のマミーには12月は雨が降ったら視界が悪くて本当に危ないから止めときなさいと口酸っぱく諭されましたが、登山が好きな私をどうしても連れていきたいとのことで行ってみて駄目だったら諦めようと決行してきました。

かわいかったのでIndependent.ie から拝借しました。
 Children of Lir Loop概要

コース距離:10km

平均所要時間:2時間半

スタート・ゴール地点:SEANSCOIL CENTRE

 

アップダウンはなくずっと平坦な道のりですが、湿地のようなトレイルで足元は悪いです。防水加工の靴はマストです。おバカな私はアイルランドの自然を舐め腐っており登山靴は荷物になるからと、ランニングシューズで行ったらとんでもない目にあいました。こんなに毎日雨が降るなんて。想像以上だよ‥アイルランド

 

SEANSCOIL CENTREに無料の駐車場があり、そこからハイキング開始!

 

早速、カラフルな羊がお出迎えしてくれました!物珍しそうにこちらに注目してくれます。(見えないけど、ロバもいました。ペットとして飼う家が普通にあるらしい。)

なぜ羊たちに色がついているかというと、他の所有者の群れと混ざりあっても誰の羊か見分けるためだそうです。柵が無いところに野放しにされておりほとんど野生化しています。メイヨー郡の土地は痩せていて、牛の飼育には向かず羊が主だそうです。

 

一番左の羊のボス感。強そう。顔が牛みたい。

 

不安だった天気も、青空が見えて出だし好調。

アイルランドの田舎の道には、マリア様の祠が日本のお地蔵様みたいにちらほら立っています。

 

眼前いっぱいに広がる青空と海。瑞々しい緑の絨毯。

あちらこちらで羊が整列してお出迎えしてくれます。

マザー牧場の人懐こい羊と違って、警戒心が強く少し近づくだけで猛烈に避けられます。人間は仲間に入れてくれないようです。

 

お天道様!歩いても歩いても汗をかかない縮むような寒さの中、おひさまの光が暖かくて気持ちいい。

 

視界が良好なおかげで、ここまで近づいて崖が見れました。打ち付ける波の迫力。これがアイルランド沖かとしみじみ。

 

築地のマグロ問屋さんの間では、アイルランド産のマグロは冷たい荒波で育ってるため一番美味いと言われてて、本当に口の中で溶けるくらい脂が乗ってて美味しいのですが、私が日本で食べたマグロが目の前の海を泳いでたと考えると、10000kmも離れた日本でアイルランドの新鮮なマグロが食べられることに何だか感動してしまいました。

 

ちなみになんと勿体ないことにアイルランド国内ではマグロは生では食べないそう。生ものを調理しないで食べる食文化は世界的に見ても珍しいみたいです。日本の新鮮な生ものを美味しく食べれる技術は本当にすごいとアイルランド人の彼はいつも絶賛してます。空前の日本食文化が世界中で巻きおこってますが、アイルランドで新鮮な寿司が流行らないのが本当に勿体ない!やはり歴史的に長いこと食糧不足で苦しんできている国なので火が通ってない物には抵抗感があるのかもしれないです。

歩けど歩けど大地、建物は見えず、何度も挫けそうになり、もう歩きたくないと弱音ばかり吐いてました。私達以外人っ子一人いなく、映画の中の世界に迷い込んだかのよう。ロード・オブ・ザ・リングホビットになった気分です。

上の地図にあるKID ISLANDがこの写真の島なのですが、離れ小島になっているのに羊の姿がちらほら。どうやって渡ったのでしょうか。ヘリコプターで運んだのか?でもそんなメリットないし。。。色がつけられていなかったので、もしかしたら島が切り離される前に生息してた羊の子孫とか?なんともミステリアスです。

 

西新井のモンベルで買ったハイキングパンツがお気に入り。

これは掘り起こされたボグの山です。ボグとは、何千年もかけてできた泥炭層で、雨が多いキャロウタイジにはボグの大地が広がっていますアイルランド人は昔からこのボグを燃やして暖をとって来ました。しかし環境への影響から、現在ではボグを燃やすことは法律で禁止されてます。それでも田舎の街を歩いていると、暖炉からボグの煙と香りがもくもくと漂ってきます。アイルランド人の生活から切り離しがたい古くからアイルランドの貴重な資源の一つです。

 

終盤を差し掛かったところで、なんと羊の大群が遠くから私達めがけて走ってきます。何事!?とプチパニック。どうやら羊の群れの大移動に巻き込まれたみたいです。危ないから近づくなとの声は聞こえないふりして、羊飼いになった気分♪と動物好きな私は大はしゃぎ。

私の足元のダサいポリ袋は先日のハイキングの教訓から、靴下が濡れるのを防ぐために装着しました。防水の靴は必須。

あ、黒い羊!

black sheepというイディオムが英語にあり、「変わり者」という意味で使われているそうです。

牛注意の看板ですが、どこにも牛はいませんでした。どちらかというと羊の看板の方が重要度が高い気がします。

道を歩いてるとメイヨーのドライバーたちは必ず手を降ってくれます。何度か同じ老夫婦とすれ違い、毎回無表情ですが、手を降ってくれてなんだかホッコリ和みました。

 

 

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